濾過器
アマル・シャタカ

「世間」と言う濾過器を使うと
見えてくるのは 他人が知る「自分」

「日常」と言う濾過器を使うと
見えてくるのは 自分が知る「自分」

「不可知」なる濾過器を使えば
そこにいるのは 本当の「自分」

抽出されていくものには 「人生」という味がある

それは君が知り味わうものだ

僕が知りうるのは 君の「香り」

それと
濾光器を使って君のスペクトルを 君の姿を
濾波器を使って君とシンパシーを 君の感情の波を
捉えること

いずれすべてのフィルターを捨てて
全一なる世界で再び
巡りあうその日までは


自由詩 濾過器 Copyright アマル・シャタカ 2005-11-30 18:59:29
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