君のためシンドローム
umineko

「お前がここまで疲れているのは仕事で疲れているからなのだ仕事がきついからそうなるのだお前の為にそう言っているお前の身体を心配しているからそういっているのだ仕事を続けるのはお前のワガママでお前の好き放題俺はさせてやっているお前はそろそろ自分の体力というものを考えて子育てに専念したらどうかオレはもちろんすばらしい父親で子供とよく遊んでやっているもちろん食事とか着替えとか幼稚園のお弁当とかは母親の領分であって俺の出る幕ではないのでその辺はお前が母親としての自覚をもってやるべきでそれを出来ないようなら仕事はもう無理なのではないかと俺は考えるお前は仕事は楽しい仕事はつらくないというがそれならなぜうちに帰ってそんなにぐったりしているのかそれはお前の時間のつくり方がわるいのだ俺はまた俺の実家から怒られるだろうどれだけ俺の実家に迷惑をかければいいのだどうして俺を困らせる俺の立場をわかってやっているのかもちろん俺はお前のことを心配して言っているのだ俺は家に帰ったら仕事の疲れをゆっくり癒すためにお前の手料理を楽しみにしているお前がきついのならお前がしごとをやめればいいそれだけのこと俺はお前を心配しているお前は俺のことをどれだけわかっているというのかこれだけ家の事をしている男などどれだけいると思うのだ日曜日に子供と遊んでやる風呂にだっていれてやる俺はなんていい父親でいい夫なのだろうお前にはそのあたりそのありがたみがわからないからお前はそんなにワガママでいられるのだもちろんお前が心配だからそう言ってるのだお前のためだお前のためなら俺はなんでもする休みだって取るぞ去年も1日とったことがあるだろうお前のためお前が心配だからまず俺の夕飯を作れお前のため」
 


自由詩 君のためシンドローム Copyright umineko 2005-10-21 10:58:16
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