PARTY
馬野ミキ

五年前に自殺サイトの掲示板やチャットルームばかり見ていたぼくは
ぼくの瞳がそれを僕の世界にうつしたように
いまわたしは空気ばかりみつめる。


「PARTY」


真夏のALTA前でコートにマフラーの男がいたので
「なんでそんな格好してるの?」
ってきいたら
『退屈だから』
これが映画のはじまり。


例えば毎日、日当を八千円稼ぐ
そして一万円分の酒を飲む
なぜか?
パーティーだから


俺たちはフライパンの上で来る日も来る日も朝から晩まで飛んだり跳ねたりしながら
怒ったり、
悲しんだり
これは喜怒哀楽だといったりする
メリーゴーラウンドに乗り込んでここから出してと泣き叫ぶPARTY、

続けよう


街で女の子の尻を2秒くらい見つめることは許されている
俺たちはそういったゆるやかなルールに感謝したい
だが、
見つめすぎてはいけない
3秒以上見つめたものは、

現実になる
俺たちは誰もが平等に理科の時間で習ったのものだ
チンピラが相手なら喧嘩になる、PARTY
歌舞伎町のド真中で全裸で四つん這いになって尻を突き上げているような女、
そんな女はいない
そういったゆるやかな和や縁の力にも俺たちは常に感謝したい
太陽を見つめすぎたら、目がもげる
PARTY、俺たちはゆっくりと、やっていくんだ




近代魔術の父エリファス・レビィの著作は、
実のところ歴史的事実や冷静な洞察によって読者を説得する性質のものではなく、
強いロマンチズムと比喩の連続によって人を魔術の魅力に引き込む類のものであった
故に、当時のフランスの詩人たちの中に多くのレヴィ傾倒者がうまれている

PARTY
みえないものを信じるのではなく
みえないものとみえるものを区別しないことだ
分別が暗黒面をうむ 
to ルーク・スカイウォーカー



空気を信仰せよ
マイミクは常に隣にいる





PARTY
つづけよう






8.27高円寺駅前では交通整理の警官たちが笛をピーピー吹いている
人々はそれぞれの連れ合いに手をひかれて常に災いの中心を目指す
だから警官たちの笛はどんどんうるさくなる
誰かと誰かの肩がぶつかり喧嘩がはじまる
それからドサクサにまぎれて写メールで女子高生のスカートのなかを盗撮してる奴がでてくる
国分寺連のリーダーの孫のヨシキ君が迷子になり
田中さとしと幸村ゆかが、中学最後の夏休みにいま、口付けをかわす
こうして太陽光線は常に我々の衝動を突き動かす、PARTY
PARTY
PARTY









お世話になっております。
ウエノポエトリカンジャム3代表の馬野です
本日は誠にPARTY
PARTY
PARTY




虫たちがジュースの入ったコップに飛び込み死んでいる
すごくすごく甘かったのさ
自殺じゃない
命よりも尊いものがあるんだ
PARTY、孤独に甘んじろ
PARTY、右手に愛と神秘を 左手に猟奇殺人を そのまんなかで地球を


しゃぶりつくせ



自由詩 PARTY Copyright 馬野ミキ 2005-08-28 06:33:23
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