曇りの日
青色銀河団
東京のかたすみで齧る
レモンの味は
とてもさびしく
小学生のわたしは
校庭のすみに駆け寄り
朝日に似たものを吐瀉する
(バラのとげはひとつひとつていねいに折ること)
希望の春のノートを
ただ沈黙で汚してゆくだけの
単純作業
透明な犬は
どこにいっても
透明なままなのに
あおじろい曇りの日
窓の外で
小鳥の葬式が執り行われても
わたしの心臓はそれを知らない
未詩・独白
曇りの日
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青色銀河団
2005-08-15 03:37:46
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春