冬と夜と空
りぃ

冬の夜の空気と吐息は
僕に遠い記憶を思い出させる

親と喧嘩して裸足で飛び出した日
僕はこの空気を吸いやはり吐いたのだろう

友人と朝まで遊んだ日
隣にいる友人を見ながら僕はふと
この空気を吸い吐いたのだ

鼻から通る冷たい感覚
口から吐く暖かい感覚

これからも僕は
この空気を吸うたびに思い出すだろう

これまでの
ちっぽけな
だけれど
大切な

僕の軌跡を。


自由詩 冬と夜と空 Copyright りぃ 2003-12-07 13:32:59
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