恋愛小説
青色銀河団


あなたの胸に
耳をあて
わたしは
あなたの遠い過去を
あなたの遠いさざなみをきく

風に揺れる草や花
春の雨が黒く濡らす樹木たち
やわらかな若葉を しずくがつたうだろう
やさしい水のおとは
生まれるまえの
しあわせな記憶を
思い出させる

こうして目に見えるものは
きっと存在の一部にしかすぎなくて
肌をあわせることでしか 伝えられないもの
生まれるまえからの
たしかな約束


わたしは あなたの 海のさざなみを
いつまでも きいていたい




自由詩 恋愛小説 Copyright 青色銀河団 2005-05-22 22:16:41
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