消防
松岡宮

北風に肩を丸めてまた開き
ペダルを踏む 帰り道
うう うう う
消防車の隊列とすれ違う
夕暮れの国道に放出されるサイレンのエコー
赤い閃光は次々にドゥルドゥル廻りながらどこへ向かう
その瞬間わたしはその車列についてゆくことにした
ハンドルを返し追いかける
北風に逆らいながらこのチャリ漕ぎしめ
ついてゆけ あの車列に
北風に肩を丸めてまた開き 
そうしてそのまま凧になれ
北風に赤い炎は飛び上がれ
そしてどんどん燃え広がれ
あの会議のあの長い話のあの偉い人の
あの


自由詩 消防 Copyright 松岡宮 2024-01-30 14:03:19
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