ヒメジョオンの巷
そらの珊瑚

空へ空へ
伸びる茎
光を光を
求めて
枝分かれして扇形になった
それは
小さな木々のよう
草はらに
明るい森を成している

海の向こうからやってきて
異国の地に根をおろした
覚えてる?
覚えてるよ
命は
偶然に必然に
自由のもとに運ばれていくものだからね
風がそよぐたび
さやさやと
彼らのおしゃべりが聴こえる
夜に沈めば
白い花は何かを導く灯火になる

帰りたいとは決して言わない
柔くて強いね
きみたちは


自由詩 ヒメジョオンの巷 Copyright そらの珊瑚 2023-06-19 10:10:41
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