レ・スペラスとの戦い(六)
おぼろん

エインスベルは炎の魔術を使って、オークの軍団を焼き払っていった。
アイソニアの騎士は、魔剣ゾフィアスを使って大勢のオークを葬った。
黒色槍兵団たちは、長槍を持って、オークの間合いの外から攻撃した。
いかがオークにあっても、武器の得手不得手はあったのだ。

その場には、戦士エイソスの姿はなかった。
エイソスだけは、クールラントとラゴスの密約を知っていたのだ。
このまま、アースランテの街に逃げるか、
戦士エイソスは悩みの上に悩みぬいた。

クールラントには返し切れない恩がある。
その武勇によって、クールラントの地を救ったこともある。
しかし、その行いはどうだ。「クールラントはわたしを贄とするのか?」

エイソスの敵は、もはやオークではなかった。
しかし、オークたちの進撃を許せば、いずれはアースランテの国も……
戦士エイソスは、ついにはオークの軍団との対決を決意した。


自由詩 レ・スペラスとの戦い(六) Copyright おぼろん 2022-01-03 14:21:55
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クールラントの詩