次は水色がいい
鳴神夭花

からになった包装シートが
転がって見上げている
中から押し出された銀紙が
恨めしいとでも言うように

未来、と君は云ったね
でも
今、
今、楽になりたいんだよ

左手首は痒いまま
車道外側線のように
短い爪が浮き上がらせる
君との約束

君、
君、
カッターナイフは捨てたから
新しいカッターナイフを買っても良いかな


自由詩 次は水色がいい Copyright 鳴神夭花 2020-06-02 15:37:21
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