呼び鈴
ミナト 螢

君を呼び鈴にしていたのに
僕は何故、鳴らせなかったの
嫌われたくないから
難しい話を簡単にする
光のように心が出会うまで
時間は無限にある気がしていた
賢くはないけど馬鹿にもなれずに
中途半端な過去の花で指を切ると
しつこいくらいに色が出て来た
走馬灯は乗り物だと思うから
ひまわりを置いていくスカートが
高層ビルみたいに長くなる
悪いことはしていない癖に
夜は僕に責任を求めて
君の燃え殻を胸に吸い込み
最後は空へと旅をさせよう
幻の音が震えながら
星の輪郭を探す


自由詩 呼び鈴 Copyright ミナト 螢 2020-05-15 14:15:09
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