うすごおりを踏むような
猫の耳

私達の足元は儚く
私達の歩みはおぼつかない
私達は
悲しい道を辿っているのだろうか

誰もが予想も出来なかったという
けれど実は
私達は予感していたのでは
ないだろうか
いつか何かが崩れると

見ない振りをして
考えない振りをして
心の内では
恐れていたのではないか
怯えていたのではないか

いきなり現れた
嵐を巻き起こした
誰も抵抗出来ない
誰も止められない
あっという間に
私達を巻きこんだ

闘っている人がいる
諦めない人達がいる
心の底では震えながら
それでも立ち向かう人達がいる

だから
歩みを止めては
いけないのだろう
たとえうすごおりの上を
歩くような一歩でも


自由詩 うすごおりを踏むような Copyright 猫の耳 2020-04-19 00:01:18
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