瑠璃二文字の妖精
丘白月


巫女が旋頭歌を月に歌う
紫の花を付けた韮が
秋風に踊り聞いている
何度足を運んだこと
少ない言葉をつなげて
あの人は過去を捨てると言う
歌い終わりに巫女は茎を折る
韮の香りが紫色の雲のように
あたりを漂い始める
妖精はおみくじを書き換える



自由詩 瑠璃二文字の妖精 Copyright 丘白月 2019-10-11 08:08:13
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