棚から湧き出た木霊からの触発()
ふじりゅう

(指でなぞったアルバムの絵描き歌
(モノクロのほっぺがエコーする畳の角
(それは堕落
(あれはギンヤンマ
(黒の鉛筆の落書き

空蝉をからかう彗星の真下、
自由帳という物質が力づくで開いた扉、
の真下にこびり付いた足跡が







取れない、
棚の木霊・・・
       (・・・こだま・・・


カナ・カナ・カナ・・(カナカナ・カナカナカナ・・・



指で躍動するアルバムの絵描き歌
せんが、ふわっと
こっちに いったり あっちに
きみは むしして ゆうらんせんのような えがお
かなしばりにあいそうな ぶあいそう
再び時計を逆回しにして遊ぶ
モノトーンの情熱

(あ、ギンヤンマ飛んだ
それは堕落
薄ら寒い涙痕 それは太陽から逃げる箒星の尾のように
摩耗したカセットテープのような アルバムの一部と化す


カナ・カナ・カナ・・・(カナ・・・カナ・・・・・・カナ・・・




閉じたら大人の私の足。


自由詩 棚から湧き出た木霊からの触発() Copyright ふじりゅう 2019-08-29 01:18:49
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