真の愛の幻影
viraj

全ての行為の原因がひとつの欲望に帰されるなら、



その欲望はは、さらに愛に帰結するだろう。



ひとりだ。



しかし、こんなに荘厳で、聖なる気持ちに満たされて。



あらゆる人の生涯が、目のうちに、走馬灯のように見えた。



恋愛自殺の少女。



雨の中、愛人と会合する不倫男。



笑いながらパフェを食べるカップル



みんな苦しそうだね。



愛があまりに大きいと苦しみになるんだね。



君が、捨てられた子猫のように健気だったあの夜、



そのかわいさに負けて、君を拾った。



大晦日に、一生一緒にいようと誓った。



心を開いた君は、美しかった。



悦楽で、僕たちの周りの空気は真空になった。



罪だろうか。愛に身を任せることは。



神であれ、それを罪とさせるわけにはいかない。



もう一度、人生を歩むとして、ためらわず、もう一度!



ということができるだろうか。



私はそんな風に生きた。



愛をあざ笑うなんて恥ずかしいことだよ!



私を大人の男にしたのは君だよ。 はははっ


自由詩 真の愛の幻影 Copyright viraj 2019-05-19 22:41:48
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