愛のある暮らし
こたきひろし

愛のある暮らしって、案外疲れるよね。
愛のない暮らしをずっとしてきたからかな?
気がついたら愛のない暮らしが心に染み込んで性にあってしまっていたからさ
愛のある暮らに、酷く疲れを感じ始めてしまったわけ。

思い出す度に笑ってしまうけど
二人の初めての夜は失敗しちゃったな
お互い緊張してしまったから無理ないけど
初めての性交で成功できないと
お互いトラウマになってしまったのに
それが
籍を入れて
一緒に暮らし出した頃は
サカリのついた犬や猫と何もかわらなくなっていた。

だけど燃え盛る炎は時と共に勢いを削がれ
冷めてしまった。

そうなると
お決まりの魔法もとけだして少しずつ元に戻って行った

俺には俺の個性が
お前にはお前の個性が浮き出して来てしまった。

勿論、愛なんて錯覚に過ぎないから
もろに剥がれて落ちてくるに違いない

それを拾い集めても
元には戻れない
人の世の常なり
があった


自由詩 愛のある暮らし Copyright こたきひろし 2018-08-04 23:19:08
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