おとぎの灯
まみ

世界は夜に浮かぶ星
心はあたたかなものを求めるのを止まない
明りのともるところに人はいる
歩き疲れて痛む足
傷ついてもひねくれまいと思う想い
明日を信じる力はなくても
時は受け入れて行こうと願うだけ
ぽっかり浮かぶ月に
ウサギがいるように
僕は夢見てしまうのです
夜の中のおとぎ話を
僕はあなたになってかえるから
だからあなたはそのままでいてください
僕はふれられない
あつい灯にあこがれるけれど
名も知らぬ沢山のひとびとと生きて来ました
夜道を行く人の胸にかえってゆく明りが
いつもありますよう
僕もその人の中に宿ります


自由詩 おとぎの灯 Copyright まみ 2018-06-26 20:34:58
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