なんだかとても無意味で下らない詩
TAT
なんだかとても無意味で下らない詩を
今これから書きます
というのも本当は
閃いたけど書きたくない類の詩なのです
この詩は
いや
詩とすら呼べないかもしれない
言葉を編み合わせただけのゴミ屑
音が意味に聞こえるだけのただの羅列
なのです
は
非常にシンプルな構成で
ひとがふたり
あっちとこっちから来て
すれ違って通り過ぎるだけです
というのも
自分が昔描いた
詩の登場人物が
たまたま通りすがった気がして
急いでボールペンを走らせたのです
ミヤとリツコが
京都市の地下鉄の
足の長い手品師のような
プラスチックの看板の横で
すれ違った気がしたのです不意に
ミヤは朝がどうこういう詩の登場人物です
リツコさんは光あるうちに行けという詩の登場人物です
書きたくないのは昔の詩の宣伝してる馬鹿みたいに見えるからヤだったのです
ただまぁ現実は現実で
実際に本当に彼等は実在していて
通りの北と南から来てクロスして行き去ってゆきました
僕は炎に打たれたようにその様子を見ていました
光に射貫かれたように
自由詩
なんだかとても無意味で下らない詩
Copyright
TAT
2018-05-26 19:06:32