やわらかい鳥
草野春心
芥子色の毛球が
冬 おもてで鳴っている
うるうると 陽のひかりが
今 すこしだけ まぶしいのです
水のかざりを戴いた
からの土が 喫茶店をはね、
わたしの瞳のなかのこころは
あなたとの朝でいっぱいになります
ああ、
悲しさの向うのほうから
やわらかい鳥がとんできては
あなたとの日々のように透けていく
けれど すこしだけ まぶしいのです
自由詩
やわらかい鳥
Copyright
草野春心
2017-09-16 21:30:58
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