秋の代々木公園を
番田 


一人公園を歩けば
人と そして
季節の中にある寂しさを通り過ぎていく
もう来るべきではないのだろうと思う


葉や木々は 秋の色に変わり
少し温かい息吹をはらみはじめていた
その中を私は歩いた 暗がりの中にたたずむ丸太
そんなものを目にしたりした


それらのものを追い越していると
去年の 私も そこに流れた
あの頃の私は誰のことも知らなかった
自由だった 私は もっと


そして 出た 広場で
人の間を行く私 誰かが 上げた 声に
気を悪くすることもなく 誰もが
連れ立ちながら 孤独な 公園を行く




自由詩 秋の代々木公園を Copyright 番田  2016-10-02 20:55:03
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