ライカ・中古レンズ驚異の3ケタの世界
st

デジタルカメラのブームで 中古市場が激変している
ライカレンズだけでなく  古いレンズは多くが値上がりしている

とくにライカの値上がりが 目立っている
反対にフィルムカメラ本体は 値下がりしている

ライカレンズはこれまでも  高額なレンズがあったが
むしろそれらは値下がりしている

デジタルカメラ特有の    シャッタースピードの高速化が原因らしい
前は使用するのが大変だった あかるいF1.0 などのレンズが
日中でも絞り開放で撮影できるようになり
無理なく使用できるようになったので これらが主に急激に値上がりしている

ライカレンズには現在の新品でも
1本約138万円(ノクチルックスM 50mm/f0.95)のものがあり
約60万円や約80万円のものもある  いずれもF0.95 からF1.4の明るいレンズだ

驚くべきレンズは ノクチルックスM 50mm/f1.2で 1966年発売の古いものなのに
これが初期のものだと  なんと1本約300万円もするものがあり

それにもかかわらず 販売されると数日で売れるという
そのフードだけで  30万円から40万円もするという驚くべきもので
1本約300万円とは 高級車が買えてしまう

1988年時点では26万円くらいだったので  何と10倍以上となる
株式投資より儲かりそうだ 同じ年のノクチルックスM 50mm/f1.0は
25万円くらいが70万円と  ノクチルックスM 50mmの値上がりが激しいようだ

そのほか昔から有名な高額レンズは ホロゴン15mmF8の100万円以上や
タンバール90mmF2.2の50万円以上がある

タンバールは1935年に発表された ライカで唯一のソフトフォーカスレンズで
他のソフトフォーカスレンズにはない 球面収差を過剰に補正することによって
ソフト効果を出す構造になっている

その昔 この70万円もするレンズを 使いもしないのに 
ただコレクションしているという人に理由を聞くと
このレンズを見ながら 一杯飲むのが楽しいからといっていた

コレクターは新品でも使用せずに このように満足して
値上がれば売ると思うが 使用しない新品同然が最も高値となる

私の所有するライカレンズたちは 最高で2倍の値上がりとなっているが
フィルムカメラ本体の値下がりで 帳消しになっている

デジタルカメラのブームは いずれ去ると思われるので
今は安くて手に入り易い フィルムカメラ本体を買うのが
利口かもしれない

決して素人が10倍にもなったものを 買ってはならない

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2016.9.18現在 ノクチルックスM 50mm/f1.2が税込み350万円の
価格となり レモン社 銀座教会堂店 で販売されています。



散文(批評随筆小説等) ライカ・中古レンズ驚異の3ケタの世界 Copyright st 2016-09-18 07:14:08
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