六本木で友人と会い　
そして通りを歩いた
どこか休日の落ち着かない通りで映像作品を見た私は
昔この街で仕事を探していたことがある


当時学校の帰りにハロワに立ち寄っていた
礼儀も知らない子供だったあの頃
クラブの中で夜を明かしていたこともある
瞳の中で光と闇が交錯していたあの頃


それから何年かしてＩＢＭの隣のホテルで
素性の知らない女の子と肌を合わせていた
ただ瞳の光だけが綺麗だった　　
そのことばかりに酔いしれていたあの頃


私たちは作品を見て　
それからまたどこへともなく歩きだした
人気のない新しい通りに出てはまた
どこかにあるであろう喫茶店に向けて歩きだした