ginga
草野春心



  缶の 胚は
  ここのつに 今 熟し
  むらさきにささける 夜
  埃、あかい くらがり
  埃、くらい あおやぎ
  埃、あおい しらなみ
  埃・埃・埃……
  埃、あなたの
  うつむく らん
  壁状の 意識へと
  うちつける 何度でも (あなたは)
  見たかっただけだ (わたしは)
  せつなさのように爆ぜていく 朝の硝子を……
  
  


自由詩 ginga Copyright 草野春心 2016-03-12 16:05:28
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