池
春日線香
捜索を打ち切ろうとした時に
まだ生きているはずだからと
母親が池に飛びこむと
父親や親戚や
近所の人々、その縁者まで
続々と飛びこみ
さらには犬も猫も
虫けらまでもが水に消える
飛びこみたい気を抑えながら
それを眺めていたせいで
いつまでも死ねないのだ
子供のままで
自由詩
池
Copyright
春日線香
2015-10-08 22:22:32
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