青いポストに空腹が詰まってるから無理矢理押し込んで
モリマサ公

君はこういうの苦手?
俺はそんなのあきらめていないからどうでもいいし怒れる
君は「できない子」君は「この世で一番できない子」
自分の名前もいえない子
明日どんぐりではがきに
ぐるぐる文字みたいなのをたくさん書いて
青いポストに空腹が詰まっているから無理矢理押し込んで
「でも全然たりてないの、あたし」
雨を飲み、初夏を喰う
それらは動いているので美しかった
あたしはそんなのどうでもよくて
自分の名前もいえないの
ソーダ水は肋骨をいっぱいにみたして
にくしみを強火で炒めると
じゅうじゅう
汗がいっぱいでてくる
汗がいっぱいでてくる
汗がもう夕立みたいで
みずたまりに骨をまいて肉体を育てよう
おいしいにくしみ育つように
銀色に焼かれながら
ふたりははじめての名前をよんで
はじめての名前をよばれた
こんなに孤独な太陽にも声があるように
わたしたちのこころにも感情があった
それにはにくしみや時間や幸福というコンテンツもあって
わたしたちはいつかからだだけになって走り去っていく


自由詩 青いポストに空腹が詰まってるから無理矢理押し込んで Copyright モリマサ公 2014-07-08 20:47:28
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