エーテル 15
草野春心



  円い影を銜えて その犬は闇へ紛れた
  ときに思いもよらないところから降ってくる、雨……
  厳めしいマンホールがあなたの靴を覚えている
  わたしだけだったのかもしれない いつも 話をしていたのは  
  あなたから産まれた両唇鼻音りょうしんびおんを ひとつずつ 砧骨きぬたこつに受け留めながら
  



自由詩 エーテル 15 Copyright 草野春心 2014-01-20 00:21:19
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