下克上の恋
朝焼彩茜色

まつ毛に神経を注ぐ それが まなざしを深く見つめることの出来る
光線の反射を逃がす 導かれるに値する景色を見つめさせてくれる

見たいものだけ 見させてくれ
異性に恋する焦がれの痛みを 和らげの奥を 見つめてくれ

まるで情熱の引き螺旋の最期の余韻が とぎれとぎれ で 見せてくれるように

見たいものだけ 見させてくれ
異性への生身の心を熟々させた 焦げそうな恋は 痛みと喜びが

儚さを目指して 細かい螺旋を描き 赤と紫の炎がそびえ立つ煙になる

 何度も幻を願った
 
見たくないものを見せた意味が 深く深くお辞儀をし 見せた

 何度も幻を願った

叶わぬ異性への恋の安置所は 暗く暗く 瞳さえ光らない

 何度も幻を願った

神経を一本でも切れないと 生きてはゆけなかった だから

 何度も幻を願った

叶わぬ異性への恋の安置所から 在るはずのない灯火がうまれ 時間を渡った

君のまなざし
貴方のまなざし

まつ毛に神経を注ぐ 止まりかけの深呼吸が始まってゆく
スタッカートにどくん どくん 滝に逆らえ昇ってゆく 激しい瞳からの
流れもの

一緒になれない 見たくない景色 それでも まなざしはそらせない
同じ泉を囲む 君のまなざし 貴方のまなざし

一緒になれない 見たくない景色を下克上で墨汁を撒き散らす
できることなら
君は生きていてくれ
できることなら
貴方は生きていて

同じ泉を囲む 君のまなざし 貴方のまなざしを削る 激しい瞳からの
流れものは墨汁

諦めに病まない 同じ泉を囲む 君のまなざし 貴方のまなざし
死に至ると同じまなざしで見つめあう

見るしかできなかった互いの景色を 胸に抱き

 幻を解いて 

見るしかできなっかた互いの景色を 君のまなざしに 貴方のまなざしに

 幻を解いて


自由詩 下克上の恋 Copyright 朝焼彩茜色 2013-07-09 17:50:36
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