喫煙語り
朝焼彩茜色

セーラムのメンソールは苦手
でも始まりはゴールデンバットだった 二十歳未明

ベランダの一人蛍ごっこ エアロスミスが流れていた
UKロックはまだ わからなかった 

KOOLのマイルドも苦手
でもフィルターキングスはいける
親友が握り潰した ソフトの方
でも私はボックス派

カフェに着飾る以前のコーヒーの憩い場所
会話の詰まりに 火をつける そんな合間を潜る ひと吹き
煙だけが 被写体になっていた セピアのアングル

 セッターと赤マルは同じ匂いがした ライバルで仲間のような
 将軍を背景に感じた 男友達

 パーラメントと人物は一致そのもので いつもポルシェに焦がれて見えた

 ハイライトは空から降りてくるジョーカー

 缶ピーは父 両切りなんて よく吸えたな回想

 ピースとジタンは メンソールの休憩香 ルパンと次元みたいに演出する

マラメンも苦手
けれどフィリップモリスは好き お水の同僚はみんなそれだった

頭上の換気扇に 吸い込まれる約5分の時代背き 風景は物語る


タバコの125番一つ下さい 
440円になりまーす


自由詩 喫煙語り Copyright 朝焼彩茜色 2013-07-09 23:00:10
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