スイッチ
はるな

みんなの寝しずまるのを待って
腕をきるので
みんな寝ない
みんなの起きるのを見はからって
眠りにはいるので
みんな起きない
だんだんできてゆく
柵のそと側へのがれてみると
そこはぐるぐるした
檻でした
「そういうことで」と
珍奇なぼうしをかぶった動物がおじぎ
「そういうことで」と
わたしは言って
スイッチを一度押す
それははたして
何のスイッチだったか


自由詩 スイッチ Copyright はるな 2013-06-07 02:11:28
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