はるな


潮の満ちひきみたいに
おだやかで 残酷な
あなたのかたむき方をみていたら
指のうごかし方をわすれました
目ぶたの閉じ方をわすれました
息のし方を
すっかりわすれてしまいました

満月のつぎの朝に
ちいさな魚たちが大勢
沖へあお向けに打ち上げられていたのは
そういうわけです



自由詩Copyright はるな 2013-06-07 01:59:32
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