青二才
花形新次

その痣を
消そうと
擦ってみる
乾いた布で
擦ってみる
乾き切った布で
擦ってみる
乾き切った表情で
擦ってみる
侮蔑の唾で湿らせて
擦ってみる
羞恥の涙で湿らせて
擦ってみる
血が滲んで
ヒリヒリする
痛みで
意識が
遠のく
曇った
視界に
ぼんやりとした
痣が残る
鏡に
ぼんやりと映る
青い痣は
僕の弱さの名残だ
あの日の甘えの象徴だ

僕はまだ大人ではない


いい歳して、蒙古斑があるんどす


自由詩 青二才 Copyright 花形新次 2013-04-09 20:09:50
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