アゲハ蝶
アラガイs


冬のぬくもりを飾りつけたまま
)黒い蝶は舞う
レースに隠れた気まぐれ
一時(ひととき)の休息
ちぐはぐに開いては閉じる三脚の
仮面に戸惑う
驚きと
(笑い ( 踊る ため口に
、毛羽たつ
)黄金の細長いふくらはぎ
誘惑の支線(ふるえる
饒舌な唇「濡れた鉱石

螺旋樹を見上げて帽子の男は言った
小枝につかまるなら今しかない 」 梯子を立て掛けた
/ぶら下がる羊の毛
)被る綿帽子

ひび割れたグラスに
沼地から雪解けの水は奏る
大地を耕せば小さな生命(いのち)が芽吹き
羊たちのもとへ帰ろう
新しい旅立ちの支度もはじまる午後
春には忘れ去られた蛹が(狂い(謳う
)羊の口)毛羽たつ、脱皮する
細長いふくらはぎ
割れた鉱石の
白い光を帯びた鋼の蝶が飛ぶ 。










自由詩 アゲハ蝶 Copyright アラガイs 2013-04-04 04:47:56
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