になう 無
砂木




袖 の 小鶴 が 遠のく
こすれた城への 道 薄れ

つづられて ひろげられて
すすけた手 にじみよる矢

玉揺り篭の奥 くり抜かれ
流れに咲いた 冷たい刺青 

すすりなく雪 防ぎながら
沈みとけいる 弔いの御旗


自由詩 になう 無 Copyright 砂木 2004-12-17 00:53:55
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