くだらない唄
クローバー


涙ペイント
のっそり起き上がる
計算ずくの
つまずき
彼の最愛の人へ
空が
遠すぎる
ウサギをシルクハットから
取り出し
月にささげる
さぁ、受け取れ、繋ぐのだ
ジャンプなど
もうしないとノートの端に
マリオネットに
縄跳びさせる方法を
忘れてはならない
最愛の
切り口を
くだらない唄で
下痢を止める
まじない師のローゼ
静寂の寝床へ
薄暗い欲望が入り込めない
レースのカーテン
が湾曲する
彼女の仕事は
醜い呪術の赤を削り落とすこと
声が編み込む
縛り上げられた三本目の
耳を
押えつけ
月へゆくには、とりあえず
コーラを。

ローゼ
道化師の手の中
ウサギの耳の匂いをかいで
首を切っ先に添えて
三日月刀を
貴女になら
与えてもかまわない
ローゼ
切っ先に腰掛けて
赤い下痢を
飲み干して
グラスを束ねてしまう。

忘れようも無い
もう
足も上がらない
最愛の
切り口に
道化の涙を削り
ペイントを擦り込んで
耳の声の喉の奥底の
唄響く寝床
一息に飲み干す、千本針の
コーラを。






未詩・独白 くだらない唄 Copyright クローバー 2004-12-11 21:58:13
notebook Home 戻る  過去 未来