涙ペイント
のっそり起き上がる
計算ずくの
つまずき
彼の最愛の人へ
空が
遠すぎる
ウサギをシルクハットから
取り出し
月にささげる
さぁ、受け取れ、繋ぐのだ
ジャンプなど ....

今日母さんが入院する
手術するそうだ
首の春夏が神経に当たって
手が動かなくなってしまったから
腰の秋冬を削って切り取って持ってきて
首の春夏と入れ替えるのだそうだ


弟は今 ....
『白い部屋が白くないとき
 人はたいてい
 寝ているか 
 たそがれているか
 死んでいるかです』

『ふやけた指が
 その婦人を苦しめるのは
 しだいに歳をとっていくことを
 思い ....
『はじまり』

開かれたページ
挟んだ指先

ところで

星が生まれたんだけど
気づいた?


『音』

あぁ、なんだ
君か
心臓から耳に
ぴんと糸を張っ ....
スキップを置き忘れている
忘れえない蛹の心
乾く前に毟り取った羽
むせた猫にも
ピーナッツの殻まで
最近どう
とか、切り崩して
魔性の種を植え付けてくれ
ノート端の汽車に乗っ ....
退屈な
軒下を抜け出して
ちりんちりん

風に泳ぐのも
ちょ
っと
ね?

だって僕ってほんとのほんとは、メダカなんだからさ!
メダカって見たことないけれど
ち ....
バナナの河が
するする、流れていくから
滑って転んで
黒い斑点も良く見ると茶色っぽくて
一匹一匹
願うことが積もっていく
そういえば
今年は会えたかなぁ、などと
空を眺めてみ ....
蚊のせいで眠れない

あなたは言った

眠れなかったのは
その蚊


それを知らせるために起こされた


ンーーーー

豚が口からけむりを吐いて
やっと眠りが ....
はじめに

話し合いの仕方、を、考えてみる機会があったので、考えてみた。
否定しなければ、議論ができないなんて、さみしいので、
うまい話し合いの方法はないものか、なんて。
『話し合いの仕方、 ....
どうでもいいことの流れ着く浜辺で
どうでもいい流木に
どうでもいい曲線に
どうでもいい女のことを思い出す

浜辺で出会ったどうでもいい女が
どうでもいい空き瓶の中で
どうでもいい手紙を ....
さみしいさみしいと
地球儀が、まわる

えい!

止める。

大津波が世界中を襲ったけれど
僕は
地球儀にすんでいない

もう
さみしくない。

ビデオテープの町には
あの頃のままの
恋人がいて
老人は
画面に張り付き
色の雨粒を見ている



空と地面に一本の線が伸びる
その端っこを
紙コップにつなげて
い ....
頭痛の治し方を模索する
肩甲骨の伸びた少女の
持ち上がった服の曲線が
気になって僕は、640円を財布の中から
錬金することができずに
できる限り救い出そうと試みる
頭が痛い
店 ....

保冷車の黒猫に手を触れて願うと
叶うというジンクス
内側が冷たければ冷たいほど良い恋愛のジンクス
少女は黒猫が横切ってもいいことがあると信じている
滑稽で悲しいジンクス



 ....
嘘がたくさん落ちている床の上で
かつて親友と呼んでいた男とかつて恋人と呼んでいた女が
絡まったままミイラになっている

僕は、ポケットから白い手袋を取り出し装着すると
彼らの傍らに転が ....
1『例えば』

例えば、ちいさなこえで、たすけて、って言う
例えば、山手線の中で、大泣きしてしまう
例えば、メールを送るとき、カッコ笑いで死にたいと言う
例えば、道の端に捨てられた猫の死骸を ....
気が付くと
左肩に冬虫夏花がはえていた
ひっこ抜こうにも
ずいぶん深く根が張っているみたいで
ひっぱると肩が痛い
しかたないなぁ、一緒に行きましょうか

はやしたまま、会社へ向かうと
 ....

腕章をつけた腕で
その児童会役員は、挨拶運動をしていた
少年は、中心的人物で
1組の代表だったが
実はこの学校には、まだ1年半しか通っていない
(しかし、当然6年生ではある) ....

明後日の雲を見ながら
今日、雨が降らなければいいね、と
僕らは、手をつないでいたりして
傘を探そうともせずに
願ってばかりいたから
僕ら、から、ら、が逃げ出して
僕は、雨が降るこ ....
不意に降り出した雨の、流れていく先が
足の裏に
張り付いて
ぐしゃぐしゃいいながら
それでも、ついてきた靴でした
枝ばかりの桜の枝が、葉をつけることを忘れながら
どこか、遠くを見ていました ....

目の見えない私には
百科事典は
何の指針にもならない

漬物がよく漬かる重さだから
重宝しているんだ

それだけだよ




これはぼくのばいぶるなんだわからないことは ....

ばあちゃんは、朝一度
仏壇に線香をたいて
夫と長女に行って来ますをする
六畳間は、線香の匂いでいっぱいになる


煙たそうな赤ん坊の叔母さんとじいちゃんを見ながら
中学生 ....
そり返る指先に君はやじろべえ
踏み出す一歩 手と同じ右
重い足取りの隣へ
「大丈夫か」
と声をかけ
笑顔を見せている

荷を背負い
歩く
旅人達は
何時、荷を背負った
という記憶を
持ち合わせてはいない。
旅人達は、目的に達するよりも
歩くことにたいまつを、傾けていた

僕は
振り返ることのできない
馬車馬で
ただ荷が揺れぬよう
心を砕き
足元を見、地を蹴りつける。
多くの失敗を
僕の腕は決定し
自らを
孤独の傍に置いていたが
正しく孤独を好むことなど
未だ
叶うことができない

風の音を聞き、枝の擦るる音を聞き
それらに抱かれながら、擦られ、体 ....
世界の色に 少し気付けるようになった頃

夕立が止みはじめている
負けじと鳴いていた蝉時雨が 世界の全てだったとき

君は僕のバイトの帰りに合わせて 電話をしてきた

君は君に今日あった ....
[あきらめない]

俺には一番足りない言葉だ

と、彼は言っていたけれど
僕より高給取りだったりするのだから
たちが悪い

昔ばかりに足を引っ張られるのは
それこそ、ほんと、バカみた ....
北風は、吹かない
春一番で、うるさい夜に
貴女はやってきた

ここはすごく田舎だから、地元の人で
ここが田舎だってこと、わかっているのは、ボクしかいないんだけれど
それは置いておいて
と ....
おもちゃの、胴体が、首と、離れて
プラスチック

中に
ビー玉を、詰め込んで

勝たない生き物です
勝てない生き物です

僕を、愛してくれますか?





黄色い砂が ....
クローバー(161)
タイトル カテゴリ Point 日付
くだらない唄未詩・独白1*04/12/11 21:58
秋冬未詩・独白2*04/12/10 21:18
断片未詩・独白4*04/12/10 0:05
『はじまり』他未詩・独白3*04/12/10 0:04
たまご未詩・独白5*04/10/22 23:25
メダカ風鈴と縁側未詩・独白2*04/7/15 20:34
シュガースポット未詩・独白3*04/7/12 22:57
夜更かし選手権大会未詩・独白3*04/7/7 0:15
なんとか言え。じゃ、言いたくも無い。散文(批評 ...7*04/6/25 0:59
どうでもいい返事未詩・独白5*04/6/9 21:23
地球儀未詩・独白2*04/6/9 21:06
「雨細工の町」未詩・独白14*04/5/24 22:35
本屋にて自由詩3*04/5/17 21:06
要冷凍のステッカーを張られて未詩・独白3*04/5/7 23:57
【親友の恋人略奪事件】未詩・独白2*04/5/7 23:54
眩しいものの話未詩・独白3*04/4/22 1:33
冬虫夏草未詩・独白6*04/4/22 1:13
空の骨未詩・独白3*04/4/10 20:13
思い出未詩・独白6*04/4/7 2:05
私に名前を授けてください未詩・独白3*04/4/3 21:30
百科事典の使い方未詩・独白8*04/3/26 23:15
未詩・独白3*04/3/26 23:11
卒業式短歌1*04/3/21 1:18
旅人達未詩・独白2*04/2/28 2:37
荷馬車未詩・独白1*04/2/28 2:32
未詩・独白1*04/2/28 2:24
『僕は蝉時雨に幻聴を聴く。』自由詩4*04/2/20 2:05
「あきらめない」なんていらないのに自由詩1*04/2/20 1:51
貴女のこと未詩・独白1*04/2/15 3:00
ニッコロガシ星人とプラスチック怪獣。未詩・独白3*04/2/8 1:47

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