カブトムシ
itukamitaniji

カブトムシ

いつから迷い込んだっけ 時が止まった森の奥
木漏れ日が遠ざかって 全ての音が消えてゆくよ
暑苦しい日々に 君はもうふて腐れてしまって
僕の話にだって笑わない もう飽きてしまってる

あの光へ あの光へ
もう一度 飛んでみせるぜ


そんな風にいつだって口ばっか 夏がはじまってる
木漏れ日が遠ざかって 全ての音が消えてゆくよ
それは君自身が 目を閉じて耳を塞いだから
頑丈な鎧で守った心 同時に出られなくなった心

あの光へ あの光へ
もう一度 飛んでみせるぜ
どこまでも どこまでも
重たくなった この翼で


誰もが群がる光に
興味なんて無いのさ
そうやって遠ざけて
何処にも行けないまんま

また強がって
より一層塗り固めた鎧
一体何から守ろうとしてる?
一体何と戦おうとしてんだ?


あの光へ あの光へ
もう一度 飛んでみせるぜ
どこまでも どこまでも
重たくなった この翼で

あの光へ あの光へ
もう一度 飛んでみせるぜ
たったひとつ たったひとつ
自分が選んだ あの光へ

あの光へ


自由詩 カブトムシ Copyright itukamitaniji 2012-06-29 15:23:42
notebook Home 戻る  過去 未来