湯豆腐
たもつ

 
 
夜、ベッドの中で 
妻はいつもより濡れている
ぎゅっと抱きしめると
ぼくの腕の中で 
あっけなく崩れていった 
豆腐だった
水切りが足りないことに
どうして今まで
気づいてあげられなかったのだろう 
そんなやりきれない気持ちになって
明日は朝から 
湯豆腐にしようと思う



自由詩 湯豆腐 Copyright たもつ 2012-05-23 19:18:59
notebook Home 戻る  過去 未来