炎天下
たもつ

 
 
炎天下に日傘を差すと 
エイだった(魚の方の) 
図鑑に書いてあるとおり 
危険な棘に注意しながら 
そのまま差して歩く
エイは不機嫌な様子で
時々、乱暴にヒレをばたばたさせる 
なるべく目を合わせないようにするけれど
エイがわたしの目を探しているのが 
雰囲気でわかる 
直射日光を浴びて
さすがにエイもぐったりしてきた 
休憩するために
一番近くの水族館に入る 
係の人に事情を話すと
エイを水槽に放してくれた
わたしには別の水槽を
用意してくれた
 
 


自由詩 炎天下 Copyright たもつ 2012-05-17 20:32:52
notebook Home 戻る  過去 未来