「奥歯」
アラガイs


、詰まる、もの、溜まる 金属の、音が、あ 、 内臓から 性器を刺激し 喉元の、奥へと
その痛み、 あ、細すぎる尖り、錐のような、 爪先へと
( こいつは臭いものばかり食らってきたから歪められているのだろう ここはひとつ、懲らしめてやるか、どうだ、痛いか、ほら、もっと歪め、泣け、てを合わてみせろ…ほら、あ、ははははハハハハハハハハハハ…)
細くしなやかな指先の感触に締め付けられたものの味がする
、あ、いつのまにか 裸に、曝されて 膿む
、見られている の いちぶ は 恥ずかしい、もの
…緊張とは、そのすべてを相手に委ねてしまうことの怖れから身を守ろうと抵抗する神経組織のシグナルから
脳髄へ…響く
(なんだ 金槌で充分じゃないか、やさしくしてやろう なんて思わないことだ 。おまえの痛みは面白い 。おまえの苦しみまでもが 滑稽だ 。)
「先生、奥の歯って…」生まれたのは海からで、いまなら空だって間に合いますからね、(健やかに装いながらできるだけ立派な社会人に見せたい、もの)
「もう少し大事に、もう少し丁寧に磨いてくださいよ 。長持ちさせたいんでしょう 。」
はい、今日はここまでです 。
お疲れ様 。








自由詩 「奥歯」 Copyright アラガイs 2011-12-12 07:09:06
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