みづうみ
そらの珊瑚

針葉樹が生い茂る
森の奥深く
みづうみがあった
風もなく
濃緑(こみどり)をたたえた湖面は

同時に
境界


そこに映る景色は
さかさま
あたかも
そこに
もうひとつの秩序を持った
世界が
成立しているようだ

試しに
嘘を投げ込んだら
真実が見えてきた

みづうみの住人は
ゆらめく水面を
見上げて
くすりと
笑う

いつまで詩なんか書いて
油売ってるつもりだい
そのうち
嘘か真実か
わからなくなっちまうよ
さあ、もうおかえりな
もどれるうちにね

どうやら
超えてはならぬ
境界線があるようだ


自由詩 みづうみ Copyright そらの珊瑚 2011-12-07 10:22:22
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