紫光錯誤
本木はじめ


その花の名前を僕は知らないが既に時間の問題なのだ


気がふれているのか問われ後ろから追いかけてくる影だと言った


無限とも思える選択肢のどれを選べど逢えるひとこそ運命


木琴と鉄琴奏者に囲まれて秋の深夜に欲する沈黙


少年と少女は永久に駆け回る紫だらけの美術館内


意識して名前を知ったら映えるのみ/木立ダリアに囲まれて、きみ。


残り香に酔い痴れいつしか木星の片隅にいる微笑みながら




短歌 紫光錯誤 Copyright 本木はじめ 2011-11-18 03:49:37
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