星屑でいず
本木はじめ


いつまでも聴いていたいと思う歌ずっとリピートしている僕ら


きみがほら、流れ星だと電話口言うから慌ててスリッパのまま


曲線は神の線だと昔々きみから教えてもらったような


対岸の火事にみとれて半笑い アイスを投げる猫の背中に


思い切り矛でわき腹刺されたよ。矛で、矛だよ!矛でだよ!矛!


コンタクトせずに寝たからポロックの絵画が何を描いたのか謎


似て非なるものを問われて僕は言う「春秋」きみは「行為と好意」


病んでるか病んでないかを問うきみを無視して雨を数える窓辺


炊飯器宙に舞う午後今晩は炊き込みご飯だったみたいだ


この世界光と影は同数か考えているもやし食べつつ


「ふざい」というルビが振られた廃墟にも雨は降ります星も降ります


オリオンの一角ベテルギウスくん百万光年遅いさよなら


いつまでも聴いていたいと思う歌ずっとリピートしていた僕ら




短歌 星屑でいず Copyright 本木はじめ 2011-10-22 04:52:28
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