来ない
るるりら


あいたい
ゆきあいの空に
あさひのまえに 家を出た
やけに 赤い 朝日だった

ゆきあいの空は
季節が ゆきあう空だという
北に向けて クルマをはしらせれば そのうち どこかで ゆきあいの空にであうだろう
中国道を ひたはしる
見慣れた 瀬戸内の海ではなく 地平線は 日本海の水平線へと
いつしか つづいていた

なんだ
この
金色は
平原だ
そして
金色だ
夕日が見知らぬ土地に沈もうとしている
金輪際とは
地平線のことだったのか
それとも
あの水平線と空の水際に広がる
金色のことだったのか

夕日が沈もうとしている
あいたい
ゆきあいの空に
秋との狭間の色は こんなのじゃあない

雲ひとつない空がつづくばかり
北に走れば
ゆきあいの空に出会うとおもったのに
ここにあるのは
金色
北の町は 針葉樹の林だ
夕闇がこの街を包もうとしている

ソウイエバ
コノマチノ アキヲ ソウイエバ ワタシハ シラナイ

つまりは
会えないと 知った
北に走ると
わたしの ゆきあいの空には
会えない

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ゴルゴンダより題名を頂きました。因子さんからの出題


自由詩 来ない Copyright るるりら 2011-10-12 11:55:16
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