【 再会 〜 果たされなかった約束 〜 】
泡沫恋歌

流れゆく季節の中に
打ち捨てられた想い
『 また、逢えるから…… 』
そう言って笑った
君の白い歯

お互いを忘れない
再会を誓い合って
僕らはそれぞれの街へ
帰っていった

距離が僕らの間に
大きな河をつくって
渡れないまま
対岸から君に手を振る

時間が僕の想いを
腐蝕させていく
もう逢えないことに慣れて
逢いたい気持ちも失せてゆく

ポストに投げ込まれていった
一枚の訃報はがき
僕の知らない街で
君は生涯を閉じてしまった

再会の約束を果たさないまま
消えていった命
逢えると信じていたから
待っていられた時間なのに……

君の住んでいた空の彼方に
もう一度約束しよう
想い続けることで
僕らの約束は終わらない

果たされなかった約束は
来世に持ち越されたね
僕らの魂は時空を越えて

『 きっと、また逢えるよ 』   


自由詩 【 再会 〜 果たされなかった約束 〜 】 Copyright 泡沫恋歌 2011-10-03 12:30:14
notebook Home 戻る  過去 未来