泣く。
ときこ


彼と会えない日が続くと、
私は彼を探して歩き出す。

彼は、私の部屋でベットに腰かけ、

私を抱きしめ、

キスをして、

私はそんな彼が愛しくて、泣く。


歩いていた時に握った手の熱さや、

しがみついたときに嗅いだ匂い、

いやらしい事をした時に呼ばれた自分の名前を、

何度も、何度も、探しては泣く。


かかってきた電話には飛び付き、

私の問いに答えないまま寝入った彼を、ここにいるかのように抱く。

そして、また泣く。


だいすきだよ。

おやすみ。

プツン、と切れて、また泣く。

青い空気、肌寒い、あなたのいない部屋で。



自由詩 泣く。 Copyright ときこ 2011-09-20 17:05:44
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