詩 あほうどり
……とある蛙

※婿島のアホウドリ 小笠原
 羽毛採取の乱獲100年
 個体数2000ほど
 鳥島から雛を避難

海面に浮き上がった獲物を
風を味方にして
長駆滑空して捕らえる
海の女王

羽ばたきの大きさは
優に二メートルを超え
その滑空する勇姿は優雅
誰が名付けたか
あほうどり
後頭部からクビにかけて
黄金色の豪華さ

名付けた我らがアホウ取り
羽毛採取の一世紀

とても悲しい習性か
それとも素直な性格か
それとも優しい性質か
あっという間の激減に
遠い明治の昔から
捕獲禁令 数多し

だが日本人
生きるためなら
いや儲るためなら
後先無しにダウンにするのか
水鳥の
アルバトロスの行末は
たった二千の個体数

だれが名付けたか
あほうどり
手間暇いらずの大量虐殺
殺す 後先考えず 全く
欲張りザルの末裔は
後先考えず殺しまくる

真実のわが欲張りザルは
虐殺好きの性格です
一体何種が絶滅危惧種
すべて
経済というペテン
仕方がないと 利益優先
生み出してから始まる
滅亡ゲーム

まだ言うか
エコだエコだとエコノミー
エコだエコだとえこひいき
エコだエコだとエコノミー
エコだエコだとえこひいき
まだ言うか

サムライ自体が滅んでから
どこを彷徨うか わがサルは
そのうち汚染の波の中
想定外の事態です
想定外の事態です。
禁止されても取り続け
仕方がないと利益優先

 まだ言うか


自由詩 詩 あほうどり Copyright ……とある蛙 2011-06-17 11:32:34
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