ひかる、ともに
石川和広

河原で

堤防のコンクリート、の染み
見ている、あおいジャンパーの抜け殻が光のなかで
かんじられる
ふにゃりと
弱い地を
弱い膝にて踏みかたむく



すぐに通り抜けられるこの道なら
息をすう
意味不明に数える
向こうギシから
こちらまでの
歩幅

濁ったスライム状の
ウルトラマンなら
さんぽ

もうすぐ
かえる
かえられる
熟した柿を私に
熟れる

石も
身も
この胸の
冷たきガラスの胚種も

あなた


未詩・独白 ひかる、ともに Copyright 石川和広 2004-11-10 20:37:02
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