talking about Life
Akari Chika

午前1時の 朝ごはん

はちみつを
かけただけのトーストと
皮の削り残した


咎める人の
いないことに
慣れてしまったら
何を自由と 呼べば良いの

“1人で死ぬことが究極の自由”と
感じて生きている人も いるだろう
トランプを組み立てるとき
わざと倒すようにしてしまう
人だ

あ、孤独
あ、死ぬ
あ、自由

でも冷たく冷たくなっていく身体に
あたたかいあたたかい気持ちは必要だろう

意識がはっきり
してるなら
「誰か僕の手を握っていて下さい」
と言えるけど
それって
近くに
人が居たらの話ね

洗いざらしのシャツを着て
海原を
駆け抜ける 人生を
自由と思ってる 人だって
雨の日に「光が欲しい」
なんて
嘆くほど 弱いのに

宇宙から
眺めてみれば
地球は
様々なしがらみの中で
我を保っているのだと
悟る

わたしたちのほうが よっぽど気ままなのね

魂にふたつめが
あるのなら
「同じ過ちを繰り返さないで下さい」
と言えるけど
それって
ただの
自分勝手ね

“わがままと自由は違う”
自由に生きている フリをして
わがままになっていませんか
生きてる間くらい
わがままでいたいと思うのも
それはそれで 自由だけど

いけない、いけない と思いつつ
午前1時の 朝ごはん

ガタガタと
不器用に削られた梨は
思っていたより 甘かった



自由詩 talking about Life Copyright Akari Chika 2010-10-08 01:07:16
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