川辺に(春について1)
クローバー

川辺に桜が植えてある

川は3面張りで、
つまりは底まで、コンクリートで
でかい溝、と、かわらなくなってしまった
春になれば、オタマジャクシとメダカが
夏には、蛍が、秋には、蜻蛉が、居たはずだった。
コンクリートは生き物たちごと、埋め尽くした。

桜は、ソメイヨシノではなく
山桜の種類であるらしい
緑の葉と共に、蕾を付け、咲く。
遠目では、葉の色に紛れてしまい、
花の色がわかりずらい。

こんなに暖かい日だというのに
川の水に足を入れる、子供がいない。


自由詩 川辺に(春について1) Copyright クローバー 2010-03-31 23:17:11
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