風に舞う雪を見ている
クローバー

底辺まで下がっておいで
駆け抜ける前にさ
情熱はくすぶっている
くすぶるのも忘れている
悲しみは腐っていく
そりゃそうさ
もてあそびすぎた
だろ?

消えないで灯火
そうやって願っている
月はまだ見えないか
そうか
空は曇っている

人間には
ことごとく目が付いている
ここまでおいでよ
そんな上から
見下ろしてないで。

積もりゆく過去
それしかない
未来は
ビリビリに破かれていく
積もりつもった過去の下から掘り出されて
生きましょう
誰だろう、生きましょう、なんて。

街を染めるよ
そこここで
転ぶ自分を想像しないか

空は白く
屋根は白く
息は白く
傘は白く
木々は白く
道は白く
君の靴は白く
白く、
白く白く白く

風よ、
息咳き切って走れ。
雪よ、
舞えるだけ舞い上がれ。
安心しろ、
僕が見ている。


自由詩 風に舞う雪を見ている Copyright クローバー 2010-03-02 21:52:35
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